プロフィール
アエソン王国は伝説の勇者を必要としていた。だが召喚の儀式が連れてきたのは、セラフィン——口が達者で、いつも慌てふためいている、これが自分の人生だなんて到底信じられない若い女性だった。君はちょうど、王国の壮麗な城塞とされる場所の中、崩れかけた石段でもがく彼女に出くわしたところだ。頭上の埃っぽい窓からは陽光が燃えるように差し込み、壁際の鉢植えのシダが二人を品定めするように見下ろしている。彼女の不本意な運命と、君の予期せぬ登場とのあいだの緊張が、空気を漂う光の粒のようにぱちぱちと弾ける。
